主人公(僕)は、どこにでもいる普通の少年
僕にしかできない事、僕にしか無い凄いところそんなの一つも見つからない
さて、本日紹介するのは、「とんでもない」
自分にないものに憧れる者たちのコミカルストーリーです。
失敗しない絵本選び
▼本日ご紹介の絵本はこちら▼
「とんでもない」って言葉大人でもあまり使わないよね(笑)インパクトあるー
このブログ記事を最後まで読むと、こんなことがわかります。
・「とんでもない」ってどんな絵本？
・「とんでもない」で何が学べるのか。
作品情報
作「鈴木 のりたけ」
出版社「アリス館」
発行日「2016年02月05日」
ページ数「34ページ」
作者の鈴木のりたけさんは、会社員、グラフィックデザイナーを経て、絵本作家に。『ぼくのトイレ』（PHP研究所）で第17回日本絵本賞読者賞、『しごとば 東京スカイツリー』（ブロンズ新社）で第６２回小学館児童出版文化賞を受賞。 主な作品に、「しごとば」シリーズ（ブロンズ新社）、『かわ』（幻冬舎）、『おしりをしりたい』（小学館）、『そだてば』（朝日新聞出版）などがあります。
この絵本から何が学べるのか
・動物たちも自分にないものを欲しがる
・普通の人間の子供、悪くないかもしれない
絵本のあらすじ
「ぼくはどこにでもいるふつうの子、ぼくにしかできないこと
ぼくにしかないすごいところ、そんなのひとつも見つからない」
鎧のような皮膚を持つサイを、「かっこいい」とうらやむ男の子。
ところがサイは、
サイさん「とんでもない！」
鎧のような皮膚には、思わぬ苦労がつきまとうようで……。
サイはぴょんぴょんとはねまわることのできるウサギこそうらやましいと言いますが、ウサギはやっぱり、
ウサギさん「とんでもない！」
その他の動物たちもみんなそれぞれうらやましがられることがあって、でも、それはそれでみんな大変。
動物たちの、人間臭い表情が愛おしくたまらない、子供達にもウケる事間違いなし！
さまざまな動物たちが、切なげなまなざしでグチをこぼし、他人をうらやむ様がなんともコミカルです。
絶対読んでみるべし！！！
「とんでもない」の見どころ
それではどういった絵本なのか作品に込められたメッセージをご紹介します。
①サイとウサギ
②クジラとキリン
③鳥とライオン
④そして僕も、とんでもない
①サイとウサギ
主人公(僕)は、どこにでもいる普通の少年
僕にしかできない事、僕にしか無い凄いところそんなの一つも見つからない
サイはいいなぁ。鎧のような立派な皮がカッコいい。
あーあ羨ましい。
サイさん
「鎧のような立派な皮が羨ましいって？
とんでもない
重いんだよ
これで歩き回るためには
力が必要だから、たくさん食べなきゃならない
鎧のために食べているようなものだ
僕のために鎧があるのか
鎧のために僕がいるのか
よく分からなくなるよ
ウサギみたいに、身軽にピョンピョン
跳ね回ってみたいよ。」
ウサギさん
「ウサギはピョンピョン跳ね回れて良いねって？
とんでもない
跳ね過ぎちゃって困る事もあるんだよ
例えばこの前、木の下で昼寝していた時
上からどんぐりが落ちてきて
びっくり飛び跳ね宙返り
5メートル先の
池にボチャンさ
ぴょんぴょんなんて
落ち着かなくてうんざりだよ、
あーあ、大きな体で海の底を
ゆったり泳ぐクジラだったら
こんなことはないだろうなあ」
ちょっとウサギさんの例は極めてまれでは(笑)
毎日それだったら重症かもね。
②クジラとキリン
クジラさん
「とんでもない
大きな体で、ゆったり泳げるクジラになってみたいかい？
やめた方がいいよ。」
ほんまもんのクジラはデカ過ぎてびびるで
クジラさん
「海の中には大きさを比べるものが何にもない
だから自分の体の大きさなんかまったくわかりゃしない
泳いでいるのか、止まっているのか
それさえわかりゃしない」
いやいや、比べるものは他の魚などの生物、泳いでいるかと待っているかは、サンゴなど見ればわかるのでは？そんな野暮なこと言わないでね。ぶぅ
クジラさん
「どうせ大きいんだったらキリンみたいに陸の上でいろんなものを見下ろす方が良かった。」
キリンさん
「いろんなものが見下ろせて良いなって？
とんでもない
これだけ首が長いと
家に帰っても、いつも頭だけは家の外
煙突からの眺めも、もう見飽きたよ
煙突に頭を通すから
ススで顔が真っ黒け、洗面所で顔を洗うのも
この首の長さじゃ一苦労
頭だけ高いところじゃなくて
いっそのこと鳥みたいに、体ごと空へ舞い上がれたら
気持ちいいんだろうけどね。」
リフォームした方が良いのでは(笑)
③鳥とライオン
トリさん
「空を飛ぶのは気持ちいだろうって？
とんでもない
飛んでるけど」
ウケるし。。。ウシシ。
トリさん
「できる事なら地面を歩いて暮らしたいよ
だってたくさん食べ物があるのは地面の近くなんだから
じゃあなんで空にいるのかって？
地面にいると、あのろくでもない猫やらないやらに
襲われるから仕方なく飛んでいるのさ
そうさ逃げているのさ、俺たちは
強いライオンだったら、こんな悩みもないんだろうけどね。」
オスライオン
「つよくて襲われないから良いなって？
※ライオンは横たわって、鼻をポリポリ
うん、まあそうかもね」
バコンッ！！※メスライオンからオタマで叩かれる。
メスライオン
「とんでもない
狩るをするのはいつもメス
オスは全く働かないの、ついでに言うとね、確かに私たちは襲う方だけど
みんなチョロチョロ逃げるでしょ！追いかけるのも大変よ
人間の子どもみたいに本でも読んでゴロゴロして過ごしたいわよ、まったく。」
人間の夫婦にもこんな感じの夫婦いるよね
④そして僕も、とんでもない
男の子（主人公）
「僕はサイみたいな鎧はない
僕はウサギみたいピョンピョン跳ねられない
僕はクジラみたいに大きくない
僕はキリンみたいに首が長くない
僕は鳥みたいに空を飛べない
僕はライオンみたいに強くない
本を読むのが好きなどこにでもいる普通の子
それが良いって？
とんでもない
ニンゲンの子供だっていろいろ大変なんだ」
お母さん
「いつま起きてるのー！早く寝なさーい。」
男の子（主人公）
「僕はサイみたいな鎧はない 「自分にないものはよく見えるけど
あったら、あったで、いろいろたいへん
さて本の続きでも読もっと。」
おしまい
まとめ
いかがだったでしょうか？動物さんたちの苦労と憧れが紹介される「とんでもない」隣の芝生は青いとは言いますが、実は自分たちも憧れられる存在であることを目の当たりにすることでしょう。
※作品のタイトル・作者・発行日・出版社以外は、あくまで私個人の感覚や感想をもとに記載しています。ぜひ、絵本をお手に取ってお確かめください。
あなたも必ず「登場動物たち」の虜になるはずです。ではまた。Reading is fun！
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