
子供たちに教えたいことは、お殿様が全部代弁してくれる。人間として、生きるうえでのお悩み解決!本日紹介するのは、「ニンジャさるとびすすけ」。お殿様が語る言葉にうなずきが止まりません。

失敗しない絵本選び
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ニンニン!

このブログ記事を最後まで読むと、こんなことがわかります。
・「ニンジャさるとびすすけ」ってどんな絵本?
・「ニンジャさるとびすすけ」で何が学べるのか。
作品情報
作「 宮西 達也」
出版社「ほるぷ出版」
発行日「2014年07月25日」
サイズ「24×21mm 32ページ」
読書時間「5分30秒」

作者の宮西 達也さんは、日本大学芸術学部美術学科卒業。「きょうはなんてうんがいいんだろう」(鈴木出版刊)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。「パパはウルトラセブン」(学研刊)などでけんぶち絵本の里大賞を受賞されています。
この絵本から何が学べるのか
・死ぬことを心配するより、一生懸命今を生きる事が大切!
・やられたらそのままやり返すでは、いじめはなくならない。
絵本のあらすじ
主人公は、あの有名な「さるとびさすけ」の孫「さるとびすすけ」です。
さるとびすすけは悩んでいました。
おじいちゃんみたいな、すごいニンジャになりたいと言ったら
母ちゃんは「いっぱい べんきょうしなさい」と言って、
父ちゃんは「いっぱい あそべばいい」と言った。
「どっちなんだろう…」さるとびすすけが呟くと、
「わかっ! なやみごとは あっしらに まかせを!」と、
子分の忍者がたくさん出てきてアドバイス。
でも、子分たちの意見も分かれてしまって、ちっとも決まりません。
悩んで悩んで、殿様に聞きにいった、さるとびすすけ・・・
お殿様の回答は、ド直球の正論が返ってきます。
そこから、悩み事が自分で解決できないと、殿様に聞きに行くことを続けます。
いつも優しく答えてくれる殿様の愛情に触れ、非常に元気になれる作品です。
「ニンジャさるとびすすけ」の見どころ
それではどういった絵本なのか作品に込められたメッセージをご紹介します。
①お殿様とすすけ
②文武両道
③やられたらやり返す倍返しだ!・・・ではいじめはなくならない
④死とは何か?
①お殿様とすすけ

たくさんの子分たちや、お殿様に見守られ、ニンジャさるとびすすけは、 成長していくのであります。
昔々のことであります。
あるところに、大きくもなく、ちっちゃくもないお城があったのであります。
ちょび髭がとても素敵なお殿様がおりました。
もしもお殿様の部屋に
少しでも困ったことが起こりますと

ゴキブリが1匹出ただけで
サッサッサーと「猿飛しすけ」率いる
たくさんの忍者が助けに来るのでありました。
このお話は忍者のおかしら「猿飛しすけ」の子ども「猿飛すすけ」の物語です。
②文武両道

【父と母の教えの巻】
猿飛すすけは、祖父の「猿飛さすけ」のようなスゴイ忍者になることに憧れる少年。
そのことを両親に話と、
母ちゃん「それならいっぱい勉強しなさい」
父ちゃん「それならいっぱい遊べばいい」
どっちなんだろう、猿飛ススケが悩んでいると・・・
「若ッ!悩み事はあっしらにお任せを!若の為ならたとえ火の中、耳の中・・・!いや、水の中」子分たちが出てきてそういうので
「みんなは父ちゃんと母ちゃんどっちが正しいと思う?」
すすけが聞くと子分たちが
「そ、それは・・・おかみさんが正しいんではないですか?」
「いやいや、カシラの言うことは絶対だ」
「いやーカシラの言う通り遊んでいたら俺たちみたいになっちまうぞ」
「いったいどっちなのかわからん」
わからないからすすけは…
お殿様に聞きに行った。
「すすけ、簡単じゃ、今はいっぱい勉強して、いっぱい遊ぶ事だ。そなたの父も、母もどちらも正しい」
「いろんなことを覚えたり知ることは役に立つんじゃ、それにいろんなことがわかると楽しいじゃろ、それが勉強、そして」
「勉強していい考えが浮かんでもそれをやり遂げる元気な体がないと何にもならん、だから、元気に遊ぶのも大事なんじゃ」

文武両道ってやつだね。両方大切だポンね
③やられたらやり返す倍返しだ!・・・ではいじめはなくならない

【いじめをなくす術の巻】
この前、木登りして遊んでいたら「キリガクレキンゾウ」が「どけどけ!」と僕を叩いた。キンゾウは、いつも僕をいじめる。
「どうしたらいじめがなくなるんだろう」
すすけが野原でポツリと言ったら
ドドドドドドドドー!
「若ー!悩み事はあっしらにお任せをー!」

子分たち参上や!
「いじめでやんすね?若!いじめる奴には・・・」
「手裏剣シュシュシュ、やられる前にやっつけろでやんす」
「いや、逃げるが勝ちでやんしょ、とにかく走って逃げて逃げて逃げまくる。」
「いやいや、逃げるんじゃなく隠れるのがいいでござる、【すいとんの術】水の中がブクブク・・・いいでござるよ」
「いやいや、隠れるなら忍法木の葉隠れでやんす」
「で、でも・・・若はまだ、【すいとんの術】も、【木の葉が隠れ】も見習い中でござるよ」
「ど、どうすればよいのだ」
わからないからすすけは・・・
お殿様に聞きに行った。

もう夜だったのでお殿様は布団の中、えらい迷惑だきゅーう(笑)
優しいお殿様は答えてくれた
「いじめるものにいじめで返すことは、やったらやり返す、終わりがないのじゃ、またいじめが帰って来るだけじゃ。」
「逃げ隠れするものは、なんにでもどんな時でも逃げる人になるだけじゃ、嫌なことから逃げてはいけない。」
「じゃあ、お殿様、どうすればいいの?」
「いい術があるそれはな」
忍法「優しさの術」じゃ
いじめをするものは何かきっと辛いこと、悲しいことがあるのじゃ
すすけお前は選ばれたのじゃ
お前の「優しさの術」を見せてやれ!
④死とは何か?

【死んだあとは?の巻】
「死んじゃったらどこに行くんだろう、どうなるんだろう?」
すすけが池のほとりで
ポツリと言ったら…
ジャボ!ジャボ!ジャボ!
「わか!あっしら全力で若の悩み事を解決しやす!死んだあとはですね…」
「空のずっと上の「天国」って言うところに行くんじゃないんですかね?」
「いや、俺たちみたいなのはその反対、地面のずっとしたのえんま様がいる
地獄っていうところに行って丸焼きにされるんだ・・・」

なんでもしますから、丸焼きだけはご勘弁を~ぶぅ~!
「いやいや、幽霊になるんじゃないか」
「いや、死んだらちょうちょになって、また死んだら鳥になって、また死ぬとへびになって、それから魚になって、また忍者に戻って」
「違う、死んだら人は星になるんだ」
「梅干しか?」
「うーむ、まったくわからん」
わからないからまたまたお殿様に聞きに行くすすけ。

子分たちは、先にお殿様に聞けばいいのにね(笑)
お殿様
「人は必ず死ぬ、だが死んだらどうなるかは誰にもわからん、わしにもわからぬ」
「すすけ、そこにいる猫を見てみろ、へびやスズメ、カエルやミミズ、池の鯉、草や木を見てみろ!」
みんな一生懸命いきておる。
今、死ぬことを心配するより
今、生きているときを大切にし
一生懸命生きる事が大事なんじゃ!

本当に殿様の言う通りだ。今を生きるために(死なないために)学び続けることは大切なことですね。もっと本を読まなくちゃ。
「よーしお殿様が言ったように僕も一生懸命生きる。そしてすごい忍者になるんだ!」
そう思う猿飛すすけでございました。
それでは今日はこのへんで。
おしまい。
まとめ

すすけの悩みや疑問は誰もがあたる壁かもしれません。いかがでしたか?「にんじゃさるとびすすけ」。お殿様に悩みを相談して大正解!心から子供に読み聞かせをしたい絵本の一作品です。お勧めです。
※作品のタイトル・作者・発行日・出版社以外は、あくまで私個人の感覚や感想をもとに記載しています。ぜひ、絵本をお手に取ってお確かめください。
人間いつ何があるかわかりません。今日のこの瞬間を悔いなく、一生懸命生きていきましょう!
ではまた。Reading is fun!

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